「平均セッションタイム」と「平均ページ滞在時間」は何を調べるための値か?

 アナリティクスには何やらよくわからない数値が多々あります。
今回は「平均セッションタイム」並びに「平均ページ滞在時間」です。

なんとなく1ページあたり何分ほど閲覧されているかの値の感じがします。
というよりほぼその通りです。

でも私は「平均セッションタイム」と「平均ページ滞在時間」は何を調べるための数値なのだろう?という疑問がわきました。

なぜなら、1ページ何分みられているという情報が、解析で役に立たない感じがしたからです。

でも、この2つの値について深く知ると、思ったより重要な数値であることがわかりました。

今回はこの数値について考察します。

まずは理解することから。「平均セッションタイム」と「平均ページ滞在時間」とは

 何事も理解することが肝要です。
この2つの数値が何を意味するのかをググって調べました。

「平均ページ滞在時間」とは

 これは言葉の通りです。
1ページあたり何分見ていただけているのか?
という数値です。

時間が長いほどじっくり読んでいただけているということです。

「平均セッションタイム」とは

この値も基本的には、何分ほどサイトに滞在していただけているかという数値ですが「平均ページ滞在時間」とは視点が異なります。

どういうことかというと「平均ページ滞在時間」はページ目線である数値ですが「平均セッションタイム」は訪問者目線の数値であるということです。

つまり一人当たり何分見ていただけているか?
という数値ということです。
一人で10ページ見ていただけたとしても1セッション時間ということになります。

ここで疑問が沸きました。どちらも滞在時間をもとに算出しているのに、値が大きく違うのはなぜ?

どちらの値も、基本的には「滞在時間」をもとに計測されています。
ただ、大抵の方は「平均セッションタイム値」のほうが小さく、「平均ページ滞在時間値」のほうが大きい傾向があります。

計測方法が同じならば、総平均値はどちらも同じになるような気がしますが、そうでないのはなぜなんだろう?という疑問がわきました。

ということでググって調べてみました。

値が異なるのは「直帰」時の計測方法が異なるため

滞在時間を求めるためには、見るのをやめた時間を計測する必要があります。
「平均セッションタイム」も「平均ページ滞在時間」も次のページを見たタイミングで計測されています。

ということは、最後に見たページは計測されていないということです。
例えば、直帰の場合は全く計測されません。

ただ、最後に見たページの計測の扱いが「平均セッションタイム」と「平均ページ滞在時間」で異なります。

「平均ページ滞在時間」は最後に見たページは計測から除外される

平均ページ滞在時間は直帰した場合、計測対象となりません。
例えば10,000PVあったとして、9,500PV直帰であった場合は、500PVしか計測されません。(500PVの滞在時間平均値ということになります。)

「平均セッションタイム」は最後に見たページは0秒としてカウントされる

一方、直帰時の平均セッションタイムは計測されます。
正確に言うと0秒として計測されます。

つまり直帰率が高いと分母だけがどんどん増えることになります。
それに対し「平均ページ滞在時間」は直帰の場合計測されないため、分母は増えません。

総滞在時間が60分だとして、10回アクセスがあったとします。
そのうち直帰が5回あったとしたら、以下のようになります。

  • 平均セッションタイム → 60分÷10 = 6分
  • 平均ページ滞在時間→60分÷5=12分

平均セッションタイムの値が小さいほど、直帰が多いということになります。

さて、この2つの値は何の役に立つのでしょうか?

アナリティクスは意味のない計測はしないものです。
でも、この2つの滞在時間を何の役に立てればよいのかいまひとつピンときません。

そこで、何の役に立つのか調べてみました。

「平均セッションタイム」はサイトの魅力を表しています

 平均セッションタイムが短いということは、1ページを見ただけで終わっている可能性が高いということです。

つまり他のページを巡回されていないということです。

平均セッションタイムが短い場合は、他のページへ誘導する工夫をする対応が有効であるということです。

アクセス数が多いならば、この対策をするだけでPVが倍増します。

「平均ページ滞在時間」はテコ入れが必要なページを表しています

平均ページ滞在時間は、サイト全体の総平均値はあまり役に立ちません。
この値はページ単位で見てこそ威力を発揮します。
重要なのは、ページ単位の平均ページ滞在時間を比較することです。

まず平均滞在時間0秒のページは「直帰率100%」ということです。
実際の滞在時間は長い可能性がありますが、それよりも他のページを巡回してもらえるようにテコ入れする必要があります。

次に、PV数はそこそこあるのに滞在時間が数秒のページは、内容がつまらないページということです。

PV数があるということは、タイトルに興味を持っていただけているのに、記事本文がつまらなくて離脱されてしまっているのです。

この場合は、本文の見直しが必要です。

このように「平均ページ滞在時間」はページのテコ入れの判断材料になるのです。

アナリティクスの値は何の役に立つかを知れば面白いように解析ができます

アナリティクスってやたら数値が多くて、初見だと何を見ればいいのかさっぱりわからないものです。

私も最初はサッパリで、そのまま放置でした。

それでもブログ集客をきっかけに、わからないなりにアナリティクスを見続けた結果、さまざまな情報を解析することができるようになりました。

今回のように、「ナニコレ?」と疑問を持つことで、調べ、理解することで、数値を役立てることができます。

疑問は進歩の入り口です。

併せて読んでいただければ幸いです

アナリティクスの似たような値で「直帰率」と「離脱率」があります。
こちらもご覧いただければ幸いです。

今回のレポートは以上です。
読んでいただいてありがとうございました。


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