AMP設定後アクセスが減少したのを何とかする。

2020年2月26日

 私は毎日アナリティクスをチェックしているのですが、最近アクセスが不自然に減少する状況を見つけました。AMP設定の影響だったのですが、最初はAMPが原因ということも分かりませんでした。

アナリティクスを駆使して、AMPが原因であることにたどり着き、対処することができましたので、レポートいたします。

併せて以前の記事ですが、こちらも読んでいただければ幸いです。

ある日、アクセスが緩やかに減少しているのを見つけました。

いつものようにアナリティクスをチェックしていたのですが、違和感を感じました。何かというと「下降傾向」です。それがこちらです。

一見、一時的なものに見えます。
またこの頃アドセンスを埋め込みしたので、 週の下降傾向が始まったときは、アドセンスの影響だと思い、そのうち回復するだろうと放置していました。

待てど暮らせど下降傾向が止まらず

しばらく放置していましたが、アクセス数が毎日下降し続けました。
さすがに何かがおかしいと感じ、調査しました。

まずは、現状を「週別アクセス」で見てみました。
週アクセスは短期的な傾向を見るのに適しています。

いままで下降現象はありましたが、いずれも長期連休など休みが続くときです。
急降下しますが、休みが終わるとすぐ回復するのが特色です。

今回の下降現象は、長期休み型とは異なり、緩やかに減少しています。
明らかな「異変」が発生しています。

そして、この下降には何か違和感を感じていたのですが、その正体が分かった時、「対策が必要である 」 と判断しました。

違和感の正体は「矛盾現象」

当ブログアクセス数は、ゆっくりとですが緩やかに上昇する傾向があります。
だからこそ、ゆるやかな下降がなにか引っ掛かりました。

ただ、下降現象はあり得ることなので、単に自分の努力不足ということも考えられます。しかし、以下の数値を見つけて、明らかな「異変を確信」しました。
それがこちらの日別検索クリック図です。

検索クリック数の動向とは、一定期間に自分のブログがどれだけ検索・クリックされたかを示す表です。
アクセスが大幅に減少した期間なのに、検索クリック数は増加していました。

通常は検索数も減少するはずです。
アクセスは減少、検索は増加。
矛盾が発生しているとわかり、計測の何かがおかしいと感じました。

アクセス数が減少した直接の原因を調べたところ、意外な現象が発生していました。

アナリティクスで、どの数値が減少したのかを調べました。
意外なところが、減少原因となっていました。
それが以下のデバイス別アクセス図です。

これは、デバイス(PC、スマホ、タブレット)別のアクセスを示す表です。
スマホだけ急激に減少しています。
しかも、PCとタブレットは上昇しています。

なぜスマホだけ急激に減少したのでしょうか?
その原因こそ、対処すべきポイントでした。

AMP設定により、スマホアクセスが急激に減少しているように見えていました

AMPとはグーグルの「モバイル表示最適化仕様」です。
不要なスクリプトなどを排除して、スマホで快適に見えるようにするための仕様です。

私は、ちょっとでも検索効果があるかと思いAMPプラグインをブログに導入していました。AMP設置タイミングが下降現象が始まる直前でした。

どうやらAMPが何か怪しいとこの時点で気づきました。
そこで、AMPについてもっと調べてみました。

ワードプレスのAMPプラグインが、ヘッダーフッターに設定したものすべて「無し」にしていました。

ワードプレスに設置したAMPプラグインは、簡略化表示をするために、装飾等に使われるスタイルシートや、Javascript全てを排除した「AMP独自フォーマットHTML」で表示されていることがわかりました。

AMP独自フォーマットHTMLは、アナリティクスの計測に使っている埋め込みコードも排除されていました。つまり、AMP独自フォーマットページにアクセスすると、アナリティクスに計測されない状態になっていました。

Googleはスマホで検索した場合、AMP対応のサイトは自動的に「AMP独自ページ」を検索の飛び先にします。つまり、スマホは必然的にAMP独自フォーマットページに誘導されます。

だから、スマホのアクセス数が急激に減少していました。
実際は減った分のアクセスがあったわけですが、アナリティクスには計測されていないだけでした。

対策方法は以下の2つになります。

  • AMPをやめる
  • AMPにアナリティクスコードを設置する

私は当然、アナリティクスコードをAMPに埋めることにしました。
なぜならば、すでに検索サイトにAMP独自ページが浸透しており、AMPをやめると更なるアクセス減少の発生が予測できたためです。
ともあれ、原因が分かったので対処いたしました。

AMPプラグインには、アナリティクス埋め込みオプションがありました。

AMPプラグインは、このようなアナリティクスの計測もれを防ぐために、初めからアナリティクスを設定するためのオプション入力欄がありました。
下記のように設定します。

埋め込み例をそのままコピーペーストするだけでOKです。
account:のところに、使用するアナリティクスコードを記述すればあとはプラグインが自動で埋め込みしてくれます。

AMPはscriptを排除するため、このようになっています。

ともあれ、AMPにアナリティクスコードを埋め込みしばらく計測しました。

見事にアクセス数がV字回復しました。

AMPにアナリティクスコードを設定したとたん、急激にアクセス数が回復しました。どちらかといえば本来のアクセス数に戻っていった感じです。

これで一安心です。

アナリティクスは「仮説」を「根拠」に変換します。

もしアナリティクスを使わずに原因を調べていたとしても、トライ&エラーでAMPが原因だったことにたどり着いたかと思います。

ただ、時間と手間が倍ほどかかったと思います。
アナリティクスで、下降現象の矛盾を発見し、スマホのアクセスが急激に減っていることを見つけられたから、早い段階でAMPが原因であることを突き止められました。

今回は思わぬアクシデントでしたが、アナリティクスの 良い 調査体験ができました。

今回のレポートは以上です。
読んでいただいてありがとうございました。


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