ネット販売に消費者が求める価値とは
ただ安ければそれでよいのでしょうか?
前回の記事で消費者は、安くて良いものを求めると思われていると考えがちと書きましたが、その続きです。
商売をしていると、商品を売るための値下げをしがちですが、大儀のない値下げは効果が出ません。
それどころか、一度下げた価格は上げにくく、自分の首を絞める結果となります。
本質を知ることが肝要
前回、電器屋さんとネットの例を書きましたが、大抵の方は「ネットの方が安いから売れる」と勘違いされます。
しかし、これは間違いです。正しくは、
「まったく同じ商品だから安いほうが売れる」です。
ネットだから売れるというよりも、ネットで売っている家電のほうが安いからネットで売れるのであって、
店舗の方がネットより安ければ、店舗のほうが売れるようになります。
そうならないのは、店舗にかかるコストと、ネット販売でのコストの違いが大きいためです。
しかし大事なのは、そこではありません。
ネット販売家電が売れる本当の理由
安いからでしょ。
と言われる方がほとんどだと思いますが、それは結果であって、本質ではありません。
お客様は、信用で物を買います。
ネット、リアル店舗に限らず不信感のあるお店では、良い品でも、価格が安くても売れません。
しかしネットの信用は、店員の顔が見えない分、店舗の信用度に遠く及びません。
ではなぜ店舗に比べ、信用度の低いネット販売の電気製品が売れ、店舗では売れないのでしょうか?
これこそが、この事例の本質なのです。