光源を意識しながらケーキを撮ってみた。
食の撮影は、少なからず必須にな事項です。
いかにおいしそうに撮るかがポイントです。
特に光源の向きで、印象が大きく変わります。
必ずしも順光が良いといえない場合もあります。
ということで、今回は「光の向き」を気にしながらケーキ撮影に挑戦してみました。
おいしそうに見える光の向きとは?
実践しながら検証してみました。
光の向きとは?
ここで、光源について解説いたします。
外などで撮影する際に、逆光、順光といった言葉を耳にすることがあります。
太陽の光に対して、どの向きで撮影するかで、光源の位置が変化します。
今回の撮影では、以下のような8つの向きで撮影しました。
今回の光源は窓からさす太陽の光です。
光源に対し、8つの方向から撮影しました。
実際に撮影した写真がこちら
光源の向きを意識しながら、撮影してみました。
(1)順光
まずはオーソドックスに、順光で撮影してみました。
人物撮影などでは順光のほうが、顔がきれいに見えたりなど、撮影の基本となる向きです。
ケーキの表情がはっきりみて取れます。
ただ、おいしそうかどうかで見てみると、少々疑問がわきます。
判断の基準となる向きの写真です。
(2)左半順光
光源に対して斜めから撮影します。
カメラから見ると、左手前より光が当たります。
ちょっと美味しそうに見えます。
光の向きが少しか変化するだけで、味わいが生まれました。
(3)左サイド光
光源に対し、90度の角度から撮影します。
商品撮影などに用いられる光の当て方です。
光の明暗がわかりやすくなりました。
でも(2)半順光のほうが美味しそうにも見えます。
光源に対して直角の方向からの撮影は今一つなのかもしれません。
(4)左半逆光
光源に対して、逆光位置からすこしずらした位置での撮影です。
独特な効果を期待するような場合に向く光の当て方です。
なにか急に美味しそうに見えだしました。
逆光位置は難しい光の当て方ですが、食べ物の場合は美味しそうに見えます。
実際、撮影技術論を調べてみると、「料理は半逆光」という解説をよく見ます。
実際に試してみると、おいしそうに見えます。
(5)逆光
光の向きに対して、反対の位置から撮影します。
風景などは大抵失敗する光の当て方です。
ケーキの場合はどうなるでしょう?
なにか味わいが深くなりました。
180度逆の順光と比べても、美味しそうに見えます。
ただ、影が多いので半逆光のほうが美味しそうです。
(6)右半逆光
(4)左半逆光の反対位置になります。
光が右側からあたります。
左側の光もよいですが、右側の光もなかなかです。
ピントが合っている分、こっちのほうが美味しそうです。
(7)右サイド光
(3)左サイド光の反対側位置になります。
右側から光が当たる構図です。
これはこれでアリです。
左からの光より、右側の光のほうが良い感じがします。
(8)右半順光
(2)左半順光の反対側位置になります。
右側からの光は良い感じに見えます。
順光ではどうなるでしょうか?
良い感じですが、光がやや強い印象も受けます。
やはり順光位置はケーキには向かない感じがします。
光の向きを変えての撮影のまとめ
8方向からの撮影をまとめた写真がこちらです。
8方向から撮影して気づいたことがいくつかあります。
- 逆光位置撮影が美味しそうに見える。
- 左寄り右側からの光のほうが美味しそう。
ケーキは順光にならないように撮影するとよさそうです。
これを意識しながらさらに撮影してみました。
今度は構図を意識しながら撮影してい見ました。
光の向きがわかったところで、今度は構図も意識しながら撮影してみました。
料理は全体を写すよりも、一部を写したほうが美味しそうとよく言われます。
実際に試してみました。
(1)皿欠け縦撮影
あえて皿を欠けさせて撮影すると良いという手法です。
先ほどまでの写真よりグッと美味しそう感がでてきました。
構図を変えるだけで効果抜群です。
(2)皿欠け横撮影
皿を欠けさせて横向きでの撮影です。
横向きでも、一部を切り取ると美味しそうに見えます。
これも美味そうです。
(3)横側面撮影
ケーキを側面撮りしてみました。
違った表情が見えます。
着目は悪くないと思うのですが、この構図はショートケーキなど、ケーキの側面が美味そうなケーキに向いているかもしれません。
モンブランなどケーキの上部が魅力的な場合は、横から撮らないほうが良いような気がしました。
(4)真上撮影
ケーキを真上から撮影してみました。
なんかすごく美味しそうです。
上からの構図はとてもよさげに見えます。
料理は光と構図でより美味しそうに見えます。
商品撮影もそうなのですが、被写体に対して、光の位置で印象が大きく変わります。
私もよく素人感写真を撮ってしまうことが多いのですが、大抵光の向きで失敗しています。
でも、きちんと光の向きを考慮するだけで、素人な私にもこのような写真が撮れました。
構図についても、全体を写す「資料写真型」よりも、一部を写す「接写」のほうが魅力的に見えました。
この2つを駆使すれば、料理写真がより美味しく撮れます。
撮影の後、美味しくいただきました。
美味しそうを感じていただけたら幸いです。
撮影技術に関する記事を以下にまとめています。
またご参考になれば幸いです。