ホワイトバランスで一味違う写真に仕上げてみる
ホワイトバランスって聞いたことあるけれど、何のための機能?
といまだにそんなことを言っています。
なんとなく「色味」を変化させる機能だということは知っていますが、具体的にはよくわかっていません。
そこで今回はホワイトバランスについてしらべ、試してみました。
今回は南砺市城端桜ヶ池で撮影しました。
今回の撮影地は桜ヶ池です。
文字通り大きい池が撮影スポットとして魅力です。
本日は曇り空でしたが、ホワイトバランスを見るにはちょうどよい日でした。
風がなく、波が立たない日でしたので、池に写る景色がきれいです。
本日の本題:ホワイトバランスって何?
まずはホワイトバランスについてまず調べてみました。
自分の中の知識では、白色の調整を行う機能ということです。
でも、なにかピンときません。
図にすると以下のようなイメージです。
ホワイトバランスには、電球、蛍光灯、晴天、曇り、晴天日陰など様々なモードがあります。
例えばモードを「電球」にすると写真が青くなります。
「曇り」にすると写真が暖色系になります。
こんなところが私の今の知識です。
ただ疑問があります。
撮影日は曇りで、モード「曇り」にして撮影しましたが、いまひとつイメージするような感じになりませんでした。
一体なんでだろう?
そう思い、改めてホワイトバランスについて調べてみました。
色温度を知ると、ホワイトバランスがよくわかる。
ホワイトバランスを調べると「色温度」というキーワードがよく出てきます。
色温度って何?
色に温度があるの?
と疑問だらけです。
そこで色温度について調べてみたら、ホワイトバランスとの関係がよくわかりました。
まず撮影時には何かしらの「光源」があります。
晴天ならば「太陽の光」
室内ならば「蛍光灯」
というように、光源にはいくつかの種類があります。
これらの光源毎に色が加算されています。
「電球」ならば赤身の強いオレンジ。
「蛍光灯」ならば暖色系の黄色。
「曇り空」ならばうっすら青。
「日陰」ならば青。
というように、光源には透明カラーフィルムを張ったような「加飾された色」があります。
これが色温度です。
光源が電球だと赤っぽい写真になり、日陰で撮ると青っぽい写真になります。
これを補正するのがホワイトバランス機能です。
色温度は2000K、8000Kというように表現しており、数値が低いほど赤く、数値が高いほど青くなります。
それが以下の図です。
色温度と、ホワイトバランスの結果とは逆の色になっています。
これはカメラが色温度と逆の色で相殺しているためです。
Photoshopで似たような機能に「レンズフィルター」があります。
黄色味を加算したり、青色味を加算して、偏った色を調整する機能です。
これと似たような機能がホワイトバランス機能なのだとわかり、納得できました。
白色を合わせる機能というと、少しわかりにくかったですが、色味を調整する機能だといわれるとよくわかります。
つまりホワイトバランスを合わせることに執着するよりも、写真で表現したい色に調整する機能ということです。
目で見える色よりも、表現したい色にするための機能。
ということです。
早速ホワイトバランスを調整して撮影してみました。
ホワイトバランスを意識して撮影してみました。
今回は曇り空の池でしたので、物静かな雰囲気を出せればと思いました。
まず撮影した写真がこちらです。
上記写真のホワイトバランスは「曇り」ですが、これを「電球」にして撮影してみました。
青味が強くなりました。
普通だと調整ミスですが、今回のテーマ「物静かな雰囲気」には合っています。
普通の池がミステリアスな雰囲気になりました。
並べて比較したものがこちらです。
ホワイトバランスを「加色目的」で使用すると、写真の雰囲気が大きく変わりました。
つづいて同じようにホワイトバランスを変化して撮影してみました。
同様に同じようにホワイトバランスを調整して撮影してみました。
池の岸辺にいい感じで木材が転がっていました。
ホワイトバランスの色温度を値を下げて撮影してみたところ、ミステリアス感が増幅しました。
ちなみに、普通のホワイトバランスで撮影した写真がこちらです。
こちらも味がありますが、色がはっきりしていると、ミステリアス感よりリアル感がでています。
ホワイトバランスをあえて調整すると、趣ある写真になることを体験しました。
ついでに、構図などのおさらいもしました。
せっかくロケに来たので、あれこれ写真を撮りました。
撮ってはチェック、撮ってはチェックを繰り返すので、構図の勉強にもなります。
まずはこちらの写真。
湖畔を主体に建物を添えた感じです。
後ろの左の建物の位置を3分割構図で撮りました。
可もなく不可もなくという感じでしょうか。
でもなにか建物のバランスが悪い感じがしたので、取り直してみました。
それがこちらです。
同じ写真ですが、ちょっと印象が変わりました。
先ほどの3分割構図に対し、この写真は建物の屋根の位置を、三分割の境界線に配置してみました。
変則三分割といったところですが、これだけのことで印象が変わりました。
放射線構図写真も撮ってみました。
放射線構図とはある1点から放射線が出ているような写真のことです。
趣のある写真があったので、撮ってみました。
確かに放射線構図なのですが、なにか物足りなさを感じました。
なので、同じ構図のまま別のアプローチをしてみました。
単に近づいただけなのですが、放射線構図が生きた感じになりました。
同じ場所でも、アプローチを変えてみると発見があります。
曇り空の中での撮影でしたが、曇りのあじわいがある撮影日よりでした
撮影は晴れた日のほうが良い写真と思われがちですが、曇りの日には曇りの味わいがありました。
撮影と天気は重要な関係ですが、天気が悪いからと言ってよい写真にならないとは限りません。
ホワイトバランスを駆使しながら、味わい深い写真を撮ることも醍醐味です。
撮影技術に関する記事を以下にまとめています。
またご参考になれば幸いです。