Jqueryでリンククリック時に追加パラメータを設置する

2022年5月16日

PHPでHTML側から情報をもらう方法として、フォームによる投稿があります。
これと異なる方法に、リンクにパラメータを付加する方法があります。

例えば以下のような記述です。

リンクにパラメータを直接記述して、PHPに情報を送信する方法です。

今回昔制作したPHPプログラムに手を加えることがありました。
その際に、リンク式パラメータに対し後から追加パラメータを設置する必要がありました。
Jqueryでそんなことができるのだろうか?
と思いましたが、ググって調べてやってみると、実現できました。

忘備録として記録いたします。

実現したかったこと

今回やりたかったことは記事のUP/DOWN処理に、表示位置をキープするという処理を加えることです。
いままでUP/DOWNをすると画面が毎回先頭位置へ移動していました。
使い勝手が悪いので、ボタンを押した時点での画面表示位置をキープする処理を付け加えたいと思いました。
表示位置をキープする処理は以前に行っていたので、どうすればよいかわかります。

ただ、前回は「フォーム式」で表示位置をキープしていましたが、今回は「リンク式」で表示位置をキープする必要がありました。

「リンク式」となっている部分を「フォーム式」に作り替える方法もありましたが、大幅修正が必要になるため、「リンク式」のまま追加で現在の表示位置パラメータを追加することにしました。

クリックした段階で表示位置をリンクパラメータに追加するサンプル

クリックした時点で、現在の表示位置をリンクパラメータに追加するサンプルです。
こちらからご覧いただけます。

各メニューボタンのリンクには、リンクパラメーターは記述されていませんが、クリックするとリンクにパラメータが付加されます。

ソースはこちら

仕組みを解説いたします

スクリプト部分

スクリプト部分について解説いたします。
大きく5つの部分に処理が分かれています。

(1)パラメータ取得

呼び出し時のリンクパラメータをGETしています。
PHPの場合は造作もないことですが、今回のサンプルはJavascriptで組んでいるため、Javascriptからリンクに記述されたパラメータを取得しています。

以前の記事をそのまま流用しています。

(2)表示位置初期化

パラメータとして渡された「表示位置情報」を入れる変数の初期化を行います。
0をセットしているのは、初回起動時に先頭を表示させるためです。
なぜならば、初回起動時はリンクパラメータが渡されないため、初期値を入れておかないと誤動作を起こす可能性があるためです。

また、(3)のelseの処理でposi=0を設定する方法もありますが、私はあえて先に記述します。
それは、if文の結果にかかわらずposi変数に値が必ず入ることを保証できるためです。

余談ですが、プログラムでは結果的に同じことでも「例外」ということが得てして発生します。
例えばif文でもthen、elseのどちらのも行かないということもまれに起こります。

そんな場合にでも初期値は必ず設定されるようにしておくことで、誤動作を最小限にすることができます。

(3)リンクパラメータの有り無し判断

リンクパラメータが付加されている場合と、されていない場合で処理を分岐しています。
(“posi” in para) は見慣れない構文ですが、この記述で正確に配列メンバ名のあり・なしを判定できます。

詳しくはこちらの記事をご参照ください。

(4)画面表示位置を指定位置に変更

この部分で、表示位置に画面を移動しています。
scrollTop()はJqueryで画面表示位置を指定する関数です。

(5)リンクがクリックされた時の処理

この部分でメニューがクリックされた場合に、リンクに現在のポジションをパラメータとして付加しています。
仕組みはJqueryのattr()関数を利用して付け加えています。

attr()関数は、参照しているHTMLの記述を抜き出したり、付け加えたりします。
例えば以下のような例です。

上記の例だと、$link には「https://office-obata.com」
$targetには「_blank」が格納されます。

attr()関数は対象タグの項目を参照します。

これに対し、以下のように記述すると記載内容が変わります。

attr()関数の第2引数に設定値を入れると、その値に書き換わります。
この特性を利用して、リンクパラメータに追加をしています。

Jqueryは使いよう

画面表示位置はブラウザ側でしかわからない情報です。
今回はブラウザ側の情報をリンクパラメータとしてPHPに渡すという内容でした。

最初はそんなことできるのか?
と思いましたが、案外できてしまいました。

「できない」と決めつけるのではなく、
「できるかもしれない」と思ってググるほうが難題を解決できます。

今回もよい体験をいたしました。

今回のレポートは以上です。
読んでいただいてありがとうございました。


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