
AI技術の進化は、日進月歩で進んでいます。
すでに調べもの分野や、例文作成においては、AIがシェアを拡大しつつあります。
事実、インターネット検索に加え、検索化結果の要点をまとめてくれるAIのほうが、調べものをする際には使い勝手が良いです。
それに呼応するかのように、動画作成AIも目覚ましく進歩しています。
先日Sora2が発表されました。
SoraはもともとAIで動画を生成するサービスです。
ただ、若干苦しい解釈があり、リアルとかけ離れた映像になることがありました。
それが改善されたのが、Sora2です。
少しのキーワードだけで、驚くほどリアルな映像を自動で生成してくれます。
今回は、Sora2を試してみたのでレポートします。
まずはSora2で生成した映像をご覧ください。
※音が出ますのでご注意ください。
Sora2で、自社の宣伝動画を生成してみました。
テロップとか、URLとか私どものものをそのまま動画に落とし込めています。
撮影カットや、構成等から推察するに、普通に映像制作会社に制作依頼したら数十万円~数百万円はかかる動画です。
これをわずか5分ほどで生成できました。
生成に必要なものは簡単な文章とキーワードのみ
参考の動画は、2行ほどの文章だけで生成してくれました。
カット割りなどはすべてAIに考えてもらい、こちらが具体的に指示した内容は以下の2つのみです。
- office OBATAの名称を表記してください。
- 清潔感のある明るい感じにしてください。
他にも指示文はありますが、大まかに2つの内容を指示しただけです。
割と大雑把な指示のほうが、良いものができる感じがしました。
そこはリアルと同じかもしれません。
実際リアルの政界では、事細かに細部まで指示するよりも、制作の目的を伝え、結果を求める指示のほうが作り手の良さがでます。
例えばこんな動画も作ってみました。
※音が出ますのでご注意ください。
私どもの制作依頼の流れです。
動画のほうが、すっと頭に入ってきます。
これも数行の指示だけで生成できました。
このようにSora2は動画生成の労力を大幅に削減して、プロが制作したような動画を生成してくれます。
正直自分で1から動画制作する労力を考えると、とてつもなく労力・コスト削減につながります。
ですが、良いことばかりだけでもありません。
次のデメリットもあります。
AI動画(Sora2)のデメリット
これだけ見ると、AI動画でいいんじゃないか?
と思えますが、良いことばかりではありません。
デメリットもあります。
現時点では10秒~15秒の動画しか生成できない
Sora2はテスト版のためか、現時点では無料版10秒まで、chat gpt有償版を利用していた場合15秒までの制約があります。
10秒程度のプロモーションならばともかく、Youtubeなどの動画を作ろうと思ったら、尺が足りません。
類似性による問題で著作権侵害になる可能性がある
AIが生成するもののため、著作物と似たものを生成する可能性もあります。
その場合、著作権侵害等に当たる可能性が高いため、法的なリスクを背負うことになります。
Sora2には現在著作物プロテクトがかかってはいますが、人物が偶然有名人に似ている可能性はあります。
そういったことも考慮し、他社の権利を侵害していないか、生成動画を使用する前にチェックする必要があります。
微調整が難しい
AIが生成した画像のため、「原本」と呼べるデータが存在しません。
そのため、一部だけ修正したい場合、AIに初めから作り直してもらうことになります。
すると、先ほどとは大きく違う動画が生成されます。
ほんの一部の調整がAIだと難しいのです。
現状では透かしを外せない
リアルであるが故、フェイクニュース対策として生成動画には「透かし」が入ります。
ですが、現時点では透かしを外すことはできません。
つまり独自プロモーション目的であっても透かしが入ります。
Sora2は仕事でつかえるかどうか?
私はまだ使えないと考えます。
その理由は、「透かし」を外せないためです。
透かし=無断使用にも見えるため、ホームページ上での印象が良くありません。
そのような動画は、現時点では業者として使うことができません。
もしかしたら、将来的に有償プランで透かしなしの動画が生成できるかもしれません。
そうなれば、仕事のプロモーション動画の生成は一気にAI化すると思います。
ただ、フェイク動画との境界性があいまいなため、透かし外しは中々難しいのではないかと思います。
優れた技術であっても、悪用対策がむつかしい場合は、なかなか利用が難しいのです。