ビジネスホームページデザインの起こし方
ホームページとデザインは密接な関係にあります。事実、テキストだけの文章もデザインで加飾するほうがもっと読みやすくなります。
ホームページを自分で作られる際に、最初に当たる壁がデザインでもあります。
ホームページのデザインはどのように起こせばよいのでしょうか?
今回は、成果を出すためのwebデザインの起こし方についてです。
何も考えずにデザイン起こしすると成果はでない
ビジネスホームページデザインは芸術作品とは異なり、ビジネスを成功させるためのデザインでなくてはいけません。なぜならば、ビジネスホームページのデザインが芸術作品であったならば、「情報が伝わりにくいホームページ」になるからです。
ビジネスホームページのデザインは、「情報をより伝わりやすくする」ことが命題です。すなわち掲載する情報が決まっている状態でなければ、情報をより伝わりやすくするデザインは作れないのです。
昔のweb制作現場では情報や構成を考える前に、「まずデザインを見たい」というご要望から、掲載情報が全く準備できていない状態でデザインを作っていました。
今では考えられないことですが、出来上がったデザインは当然「芸術作品」です。しかも、デザインを先に作ってしまったため、後から情報をデザインを崩さないように埋め込んでいくため、まったくもって情報が閲覧しにくいホームページとなっていました。
デザイン性がとても良いのに成果が出ないホームページは、この間違いを犯しているのです。ビジネスホームページの本質は、お客様の求める情報提供です。デザインはそのための補助・サポートになっていなければなりません。
事実、大企業のホームページはデザイン性もよく成果がでていまが、事前に綿密なマーケティングに基づき、ホームページの構成、レイアウトを考えてからデザインを作っているため成果がでるのです。
求める情報がない、情報が読みにくいといったホームページはどんなにデザインが美しくても、ビジネスホームページとしてはお客様に敬遠されてしまうのです。
デザイン作業はホームページ制作の終盤工程
いきなりデザインでは問題が発生することを知っていただけたかと思いますが、ではどの段階でデザインをすればよいのでしょうか?
ビジネスホームページでは、掲載する情報が決まってからデザインしなければ成果が出ないホームページになります。ということは、原稿や構成が決まってからということになります。
意外かもしれませんが、デザイン工程はホームページの最終段階です。
ホームページ制作は7割が設計・構成作業で、残りの3割が構築作業です。
デザイン作業は構築作業のため、設計・構成が完成後に始めます。
ビジネスホームページで成果を出すためには、戦略・戦術が必須です。
作戦も用意できていないのに、作戦実行はできないものです。
デザイン作業とは、作戦実行作業に相当します。だからこそデザイン前に作戦を準備しておかなければならないのです。
美しさより「見やすさ」を優先すると結果が伴う
デザインは美しいに越したことはありませんが、美しさを優先するあまり、「見にくく」なっては本末転倒です。
この理屈は簡単で、お客様が快適に閲覧できるように、見やすく、閲覧しやすくすることで、お客様が探しておられる情報が見つけやすくなるためです。
あとは見つけていただいた情報が、お客様の探しておられる情報ならば、何かしらのアクションにつながるのです。
例えば、美術館よりもショッピングモールのほうが集客力があります。
美術館のほうが芸術性の優れたデザインが大量にあるのに、芸術性に劣るショッピングモールのほうが成果を出しています。
これはショッピングモールのほうが「機能性デザイン」に優れているためです。
お客様は、自分のほしい商品を得るためにショッピングモールへ足を運ばれるのです。芸術性の高いデザインを見るために足を運ばれるわけではありません。
ほしい商品がどこにあるのかデザインのみで誘導できれば、お客様から使えるお店だと認識していただけるようになるのです。
デザイン技術はとても大事ですが、準備のないデザインは芸術作品です。
逆に、芸術作品をデザインと称するのは、芸術家の方に失礼な話です。
デザインと芸術作品は全く別物であり、ビジネスホームページに必要なものは「デザイン」なのです。