こちら側の設定の問題なのか、相手側の環境の問題なのかなかなか切り分けがむつかしい問題でしたが、解決することができましたので、忘備録として記録します。
現象はこのような感じです
メールを送信すると、次のようなエラーメールが返ってきました。
気になり、相手側に確認してみると「届いていない」ということでした。
何らかの要因でメールが届かない状態になっていました。
原因を調べるにはメールの内容を読み解くのが近道。
メール送信できない原因はいろいろありますが、今回の状況は以下のような現象でした。
- こちら側は、メール受信ができる。
- こちら側は、メール送信はできるが特定の相手のみ送信するとエラーが返ってくる。
- 相手側は、メール受信ができない。
- 相手側は、メール送信は問題なくできる。
これを見る限り、相手側の環境に何かしらの要因があるように思えます。
そこで、エラーメールの本文にどのようなことが書かれているか確認します。
英語だと何が書いてあるかわかりにくいですが、こういう時はGoogle翻訳を使って翻訳します。
すると、おおよそのことが解ります。
早速翻訳してみると、次のようなことが書かれていました。
「何らかの要因で相手側のメール受信処理が失敗しました。時間をおいて再試行してみます。」
ちなみにこのメッセージは、相手側のメールサーバーが出しているエラーです。
つまり、相手側のメールサーバーに何かしらのトラブルが発生しているということです。
メールサーバーのトラブルには以下のようなものがあります。
メールサーバーが「受信できない」ような状況には、以下のようなものがあります。
- サーバーが停止している
- メールアドレスが存在していない
- メールボックスに空き容量がない
エラーメッセージだけでは、どの原因か判別できませんが「状況」から判別できます。
つまり、相手方がメール送信できる状態であれば、3.の「メールボックスに空き容量がない」一択になります。
なぜならば、サーバーが停止していればメール送信ができません。メールアドレスが違っていれば、outlookなどのメールソフトがそもそもログインできません。
ところがメール送信ができるということは、サーバーが稼働していて、メールアドレスが正しいということを示しています。
よって、メールボックスの空き容量がないということになります。
事実、相手側に不要メールを削除していただくことで、問題は解決しました。
原因はメールボックスの空き容量がなかったために、新しいメールを送っても「メールボックスがあくまで待ってください」状態となっていたためでした。
しかし、ここで疑問がわきます。
疑問:なぜメールボックスがいっぱいになってしまったのか?
通常はメールソフトの設定で、2週間したらメールボックスから自動削除などの設定ができます。
しかし今回なぜ、メールボックスから古いメールが消えなかったのでしょうか?
それには原因がありました。
それはメール受信の設定がIMAPになっていたためでした。
IMAPだとなぜ現象が発生するのか?
それは、IMAPの特性にあります。
(1)POP設定での受信は「ダウンロード」
POPで設定すると、受信メールはメールサーバーより「ダウンロード」されます。
ダウンロードされるため、メールサーバーのデータが消えてもパソコンには残ります。
パソコンに残るので、2週間後にサーバーから削除設定していても困ることがないのです。
(2)IMAP設定での受信は「サーバーと同期」
IMAPでの設定は、メールサーバーと同期する設定になります。
つまり、メールサーバーを直接のぞいてメールを見る設定なのです。
ブラウザでメール確認する仕組みに近いものになります。
そのため、受信したメールは手動で消さない限りたまり続けます。
IMAP設定の場合は、定期的にメール削除しないと今回のような現象が発生します。
※IMAP設定で削除しても「ゴミ箱」に入るだけで、メールサーバーからは削除されません。何とかするためには、「ゴミ箱の中身を空にする」を実行する必要があります。
ともあれ原因がわかれば対処できます。
今回は、自身側に問題がないため、自身側を調べても原因を見つけることはできません。
こういった場合は、相手側に連絡することが肝要です。
相手側も意外と気づかなかったりします。
なぜならば、相手側にはエラーメッセージが表示されないためです。
メール送信時にエラーが帰ってきて、かつ他の人にはメールが送れる場合は、相手方に連絡してあげることが親切であるといえます。