肌寒い曇り空の中、東日本富山県大会が開催されました。
午前様としては東日本県大会は初出場です。
しかしながら本日は第3土曜ということもあり、主力メンバーが仕事で参加できず、ベテラン陣がスタメンに名を連ねます。
射水市の歌の森球場。
後攻GCが午前様クラブです。
本日は、砂河選手がノックを行います。
先発は、重力球の平木投手。
昨年の高松宮、クラブ対抗の県大会でも投げている午前様柱投手の一人です。
本日は、人手不足もあり、永原監督自ら先発スタメンに名を連ねます。
ちなみに公式戦最年長試合出場記録更新です。(52歳と9ヶ月)
(2位は中嶋GMの49歳と8ヶ月)
守る初回表は、北島クラブ先頭打者に安打を許しますが、後続を3人で打ち取り、平木投手は上々の立ち上がりを見せます。
攻める1回裏、一死から金嶋選手が盗塁を決めると、
続く3番永原ゆ選手・・・四球
4番水巻選手・・・四球
と一死満塁先制のチャンスを迎えますが、後続を2三振に打ち取られ得点には至りません。
守る2回表。
一死から、北島クラブ監督にライト前に運ばれます。
監督同士の談笑。
何気に同い年だそうです。
一死1塁から右中間に三塁打を放たれ、先制を許してしまいます。
さらに、内野エラーの間に1点追加されます。
序盤に2点ビハインドとなります。
3回、4回は両チームとも無得点に終わります。
4回に打球が抜けたら失点のピンチを、長久選手の好守で切り抜けます。
守る5回表。
一死1塁から、6→4→
→3
のダブルプレーが決まり無失点に抑えます。
攻める5回裏。
この回から両チームとも激しく点が動き始めます。
この回先頭の金嶋選手は、四球で出塁。
続く永原ゆ選手も四球で出塁。
さらに、水巻選手も四球で出塁。
労せず無死満塁のチャンスを迎えます。
迎えるバッターは、5番平木選手。
ここで死球をもらい、無安打で1点返します。
さらに、6番山本選手も死球をもらい、難なく同点に追いつきます。
二死2、3塁となり、横山選手の打席は四球でしたが、ボールがキャッチャーの後ろにそれ、その間に3塁ランナーがホームインし、午前様が逆転に成功します。
中盤に午前様が追いつきます。
守る6回表。
二死2塁からセンター前安打を打たれ、1失点し同点に追いつかれます。
この回も、長久選手の好守で、悪い流れを断ち切ります。
逆転後すぐに追いつかれます。
攻める6回裏。
一死満塁から平木選手の深めのレフトフライ→3塁ランナータッチアップで1点リードします。
追いつかれたらすぐに追い抜きます。
しかし、守る7回表。
一死2塁からまたもセンター前に運ばれ1点返されます。
またもや追いつかれます。
攻める7回裏。
試合時間も残り10分となり、8回が最終回と予測される中、1点取りたい場面でしたが、無得点に終わります。
8回から、試合規定によりタイブレーク(促進ルール)で行われます。
北島クラブ先頭打者のあたりは、サードゴロで、ホームへ送球したところランナーにボールが当たり、審判よりインターフェアがコールされ1アウトを取ります。
促進ルールは、2点以内に抑えれば勝機がありますが、続く打者にライトオーバー走者一掃の2塁打を打たれ、4点差をつけられてしまいます。
タイブレークで4点持っていかれ、午前様は絶体絶命のピンチを迎えます。
攻める8回裏。
一死から金嶋選手が執念でレフト前に打球を運び、まず1点返します。
二死となり、点差は3点。
まさに後がない状態で迎える打者は、4番水巻選手。
かつて幾度も同点打でチームを救っています。
放った打球は、レフトの頭上を大きく超え、東洋紡であればスタンドインであったと思われる大飛球で走者一掃の二塁打となり、またもや同点に追いつきます。
まさに4番の一振りで、土壇場から追いつきます。
タイブレークが同点で終わりましたが、審判から延長タイブレークがコールされ、9回へ突入します。
守る9回も促進ルールで行われ、北島クラブ先頭打者に、レフトフライを打たれ、タッチアップで1点持っていかれますが、 後続を打ち取り、1失点で切り抜けます。
促進ルールで1点に抑えたため、今度は逆に午前様が有利な状態になります。
攻める9回裏。
先頭打者の山本選手が四球を選び、押し出しで1点返し同点に追いつきサヨナラのチャンスをむかえます。
しかしここから北島クラブの脅威の粘りで、後続を打ち取られまさかのタイブレーク2回目も同点で終えます。
まさかのタイブレーク2回連続同点で、審判から延長10回がコールされます。
この試合ここまで平木投手が一人で投げていますが、3回ごろからすでに握力が弱まってきており、ほとんど気合で投げ切ってきました。
ここで平木投手は「負けてもよいから投げ切ろう」と気持ちを切り替え、最後の力を振り絞ります。
結果、促進ルールで無死満塁のプレッシャーがある中、3者凡退に打ち取ります。
10回表を終えて、9-9の同点。
一人でもホームインすればサヨナラです。
攻める10回は、1番打者からの好打順です。
促進ランナーに、1塁永原監督、
2塁横山選手、
3塁長久選手。
ここまでシーソーゲームになると、草野球といえど、ものすごい緊張感が張り詰め、まさに手に汗握る試合となりました。
砂河選手の打球は、三塁線のゴロでしたが、ピッチャーが捕球し、ホームへ送球します。
3塁ランナーの長久選手が好走塁でセーフ。サヨナラ勝ちとなり、長い長い熱戦に終止符が打たれました。
砺波市大会でも味わうことのなかったものすごい接戦・好ゲームでした。
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水巻 18 |
金嶋 19 |
砂河 2 |
本日は、無死満塁から、内野ゴロ→オールセーフで試合が決しました。
ここで、打った打者は正式記録上どうなるのかを、野球規則をもとに調査してみました。
その調査内容を以下に記載します。
打った打者をアウトにせず、ランナーをアウトにしようとするケースに、フィルダースチョイスがあります。
フィルダースチョイスが成立する場合は、オールセーフであれば記録上「野選」となり、セーフになるような打球であれば「安打」を記録。アウトになるような打球であれば「フィルダースチョイス」が記録されます。
ただしフィルダースチョイスは、アウトにする選択肢が「複数」ある場合にのみ成立し、今回の無死満塁一打サヨナラの場面での内野ゴロは、1塁に送球するとサヨナラになるため、 ホームアウトにするしか方法がなく、「一択のみ」になります。 そのため、フィルダースチョイスが成立しません。
つまり、試合を決しない状況であればフィルダースチョイスでしたが、一打サヨナラの状況であったためフィルダースチョイスではありません。
公認野球規則10.05(f)の「付記」が該当すると考えられます。
公認野球規則10.05(f)には、以下のように記載があります。
打球を扱った野手が先行ランナーをアウトにしようと試みたが成功せず、しかもその打球に対して普通に守備しても1塁でバッターランナーをアウトにできなかったと記録員が判断した場合。
「付記」本条各項の適用に当たって疑義のあるときは、常にバッターに有利な判定を与える。
打球に対して非常な好守備を行ったが続くプレイが十分でなくアウトをとることができなかった場合などには、安打を記録するのが安全な方法である。
引用:公認野球規則
10.05(f)では、もし1塁に送球していたらアウトとなるケースは安打とみなさないとありますが、「付記」で疑義のある場合は常にバッターに有利な判定を行うとあります。
今回のケースでは、もし1塁に送球していたら、サヨナラ負けが決定する場面であったため、1塁への送球があり得ない場面となり、「疑義のある場合」とみなすことになります。
(フィルダースチョイスが成立しない場面であるため、「疑義のある場合」となる)
バッターに有利な判定を行うと記載されているため、安打が記録されます。
(プロ野球や、高校野球でも同様の事例は「安打」が記録されているとのことです。)
■参考資料
公認野球規則
公認野球規則10.05 (安打)と「付記」
参考事例:サヨナラスクイズの場面でホームインしたら
参考事例:サヨナラスクイズが成立する場面で、内野ゴロ
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中部日本大会出場の映像
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2017年10月21日(土)
8~10回はタイブレーク(促進ルール)
投 手 平木
捕 手 山本
二塁打:水巻(8回)